暗闇のほとりで

読んでいる本についてつらつら書いています

雑記 - 西澤保彦の訃報にふれて思ったこと

 今週、西澤保彦の訃報を見て、西澤保彦作品との接点を書き残したくなったので、書いてみる。

 

 と言っても、読んだのは『七回死んだ男』と「もつれて消える」、長編1作 短編1作だけしか読んでいない。
 最初に浦賀和宏「PK」目当てで購入したメフィストで「もつれて消える」を読んで、よく分からない内容とねっとりした文体に何かちょっとこれは…という印象を持ってしまった。
 少し期間があってから『七回死んだ男』は、読んだはず、というくらいに印象がない、ネタバレをもらってから読んだわけではないと思うが、おもしろかったともつまらなかったとも、感想がない。
 そこで作品の読書は途切れている。『七回死んだ男』、俺は読んだんだろうか?買ったのと読み始めた記憶はあるが、話を理解できなかったのか、途中で読むのを止めたのか…。

 

 『完全無欠の名探偵』『麦酒の家の冒険』『依存』『方舟は冬の国へ』等、表紙、あらすじ、世評からそそられる作品があったけれど、手に取らずじまいで20数年過ぎて、著者の訃報を知る。
 2002年に読書を本格的に始めて、講談社ノベルスにふれる機会が多かった中で、西澤保彦作品にハマらなかったのはなんだか不思議ではある。出会いがまずかったのか、めぐりあわなかったのか、時々上記で挙げた作品を読もうかなと思い、ついぞページをめくらず…。でも手に取ってみようかと思う。次は良い出会いかもしれないのだ。


 西澤保彦の文章で印象に残っているのは森博嗣冷たい密室と博士たち』の解説で、理知的な筆致に、こういう読み方があるんだ、と導かれた感を覚えている、読書のほぼ初期に読んだはずなので、作品も解説もセットで憶えている。そういう経験があるから、もっと読めるはずなんだよな。

 

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 振り返ると、西澤保彦作品に限らず、今も昔も遅れてきた読者という感じで…。
 みんなだいたい読んでいる本をだいたい読んでいない( 内容を読めていないも含む )、一定の層で御用達となりつつある作家に背を向ける、これはこの後もそうかな。

 それはそれでどうともしようがないので良しとして、初めて読む作品は俺にとって新作という気持ちで読んでいる。

 

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 訃報関連のポストから、講談社ノベルスの書影を多く見て、それらが刊行されて約25 ~ 30年の時が経過しているのを思い、今は主流ではなくなった形態への追憶なんていうものが降ってきた。ノベルスの棚を見て歩く、ということをいつしか行わなくなっていたな。紙の本を手に取るといろんな記憶が流れ出してくる、電子書籍のパッケージを見返すとそうなっていくのかな。結局は思い入れなのだろう。