雑記-佐藤正午『小説家の四季 2007-2015』
佐藤正午『小説家の四季 2007-2015』を読み終えた。
単行本版を読んでいたので、再読に当たる。この時期を読むと、現在連載中のネタの引っ張り芸( ? )は回を追う毎に磨きがかかっているんだなあ…と感慨を持った。文章芸の一つの妙。
239ページより引用。
いったい、いつ読んだんだよ、これだけの本、とあらためて自分で自分に呆れる。人生の、どれだけの時間を、読書に費やしてきたんだよ?
事情があって実家に泊まり込んだ際に、自室の本棚を見渡して、整理しようと決めて処分する様、心の声がそこにあり、単行本で読んだ時に思った、「ここだけ切り取ってもだが、ああ、そうだな…と響いた」というのは今回読んでもそのままだった。
自分はその足元にも及ばない量だけど、本棚を見返すと、今の読書量からは想像がつかないくらい読んでいた頃があったんだなと、やや呆然となる時はある。それはある。
そこに自分を形成してきた面があるからこそ、別の面の広さ、大きさ、可能性をまた想う。
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現在もweb岩波 - 「たねをまく」で連載されている「小説家の四季」、掲載されている分は( たぶん )読んでいる、本書以降の連載分がまとまることを楽しみに待っております。
著者の小説、もっと読んでいかないとな。読みかけの『ジャンプ』を近々再開させよう。