暗闇のほとりで

読んでいる本についてつらつら書いています

読書雑記-小林信彦『コラムは笑う』、金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ PARTⅡ』など

 小林信彦『コラムは笑う エンタテイメント評判記 1983~88』、金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ PARTⅡ』を読み終える。

 小林信彦『コラム』シリーズはおそらく『コラムの逆襲 エンタテインメント時評1999~2002』を残すのみ、読む機会を作れると良いな。今後は映画を観る習慣をつけたいと考えているので、おもしろそうな映画を知ることができて満足。あとは観ること。

 小林信彦の著作 - 小説以外を短期間で集中して8冊読んだので、今年は『極東セレナーデ』を読んで締めくくりとしよう。来年以降は評伝を読んで、そして落語を体験したい。

 

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 途中で読むのが止まっていた橋本治『ああでもなくこうでもなく 「日本が変わってゆく」の論 』を再開する。本書は2001年の連載分が入っており、テロ、宗教、民族紛争などの複合的に要素が入り組んだ事象について、二十世紀から二十一世紀へと変わったこの年に一つひとつ分解して要素の移り変わりを見ていく文章が、今、この時に刺激を受ける。武力、人を殺傷できる力に近づきたくない、というのに親近感を覚え、それでも書きたくない原稿を書いたことに感謝しながら、読み進める。同著者の『二十世紀』も早めに読んだ方が良さそうだ。

 

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 ここのところ読んでいた小林信彦『コラム』シリーズや金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ PARTⅡ』で取り上げられていて気になった本を中心に、乗代雄介の新刊や、パラパラ立ち読みしてこれは一気に読む手と杉浦日向子百日紅』など、本屋で気の赴くままに手に取っていたら14冊、ええいままよと買った。そりゃ紙袋が重いわけだ…。

 多和田葉子の著作は前々から評価が高くて気になっていて、けど具体的な書評を読んでいなかったのでどこから入ろうかと思っていたところに、「かかとを失くして」への金井美恵子の書評から並でない期待感が積もり『かかとを失くして 三人関係 文字移植』を入手、他にカバーと手触りが良かった『雪の練習生』『百年の散歩』も併せて購入。早い内に読みたい。

 読みたい本がいっぱい、楽しい時間を得られると良いな。