少し間が空いた。
仕事で身も心もくたくたになって、平日は寝る前にちょろっと文章を目に入れるくらいしかできない状態、今週金曜の夜はようやくの休み前となって好きな音楽を聴きながら本を読み進める、もうちょっと緊張は解けてほしいけれど、それはいろいろとごっそり変えなければ無理なのだろう…。平日の日中帯で、読み物を手に取る心の余裕を得たい。
太田克史編『 新本格ミステリはどのようにして生まれてきたのか? 編集者宇山日出臣追悼文集』を毎日少しずつページを捲って読み終えた。
「ファウスト」直撃世代( と括ってしまおう )の俺にとって上の世代を仰ぎ見るような新本格ミステリの作品群は、未だに少ししか触れていないけれど、煌めく星々の群れであることには違いなく、それらを輩出した講談社ノベルスの砦たる人物への親愛なる文章たちを読んでいて、心がじん、となることは止められず、こう作品を読んでいきたいなと改めて思うようになった。法月綸太郎の作品はもっと読もう。
様々な追悼文が並ぶ中*1、白倉由美の文章が静かな感動を湛えた短編小説のようで目を引き、一気に関心を持つことになった。早速白倉由美『おおきくなりません』を注文して到着し、先程第一話「月のうさぎは僕達の守り神」を読み終え、この作家が心の中でどんと位置を占めたことを確信。
おもしろい本を、小説を読んでいると疲れが飛ぶことがあるが、今まさにそうだ。