暗闇のほとりで

読んでいる本についてつらつら書いています

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

雑記-矢作俊彦『新ニッポン百景―衣食足りても知り得ぬ「…礼節…」への道標として』

矢作俊彦『新ニッポン百景―衣食足りても知り得ぬ「…礼節…」への道標として』を読み終えた。 90年代前半の日本各地の「満ち足りた衣食の対価として」遺された風景を2ページ + 写真の形式でルポを読んでいく内に、同時期に執筆されていた著者の『あ・じゃ・ぱ…

雑記-西尾維新『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘』

西尾維新『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘』を読み終えた。 はったりに大言壮語、驚天動地なところへと至る様、戯言シリーズを読んだ!という充実感でいっぱいです。締めくくりがアットホームな趣きがあるのも魅力的。 冒頭の「私は玖渚盾。…

雑記-大塚英志『「おたく」の精神史 一九八〇年代論 』

大塚英志『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』( 星海社新書版 )を読み終えた。 宮崎勤の事件への言及、その比率が本の後半に入って大きくなり、被告と弁護人との理解の乖離を少しでも埋める役回りを任ぜられたと思しき著者の語りを読むに連れて、回顧を読…