2022-01-01から1年間の記事一覧
芦奈野ひとし「ヨコハマ買い出し紀行」の読み返しを始めて、現在8巻の辺り。 1巻毎に、読み終えて裏表紙を見、値段を目に入れてちょっとおどろく。大体420 ~ 470円、今だとあの厚さではプラス200円くらいするんだろうか…約25年前が初版。 じっくりと読み返…
武田百合子『富士日記』下巻を読み終える。 引用二つ。 414ページ 今年の夏も無事に終った。だんだん夏が短くなるように思える。 今日、私が雨に濡れて戻ってきて、台所の床で滑って溜息をついたら、「お帰りなさい。ご苦労さん。俺、何にも手伝えないから、…
小説を読みたい気持ちが湧いてきて、矢作俊彦『引擎/ENGINE』を手に取り時間があればぐびぐび読み進める感じで昨日読み終えた。 終盤にかけて、ファム・ファタールの超人さにやや追いて行けない感じになって、読むのを何日か休んだりもしたけれど、事態の速…
前回の記事から1ヶ月程度間が空いた。 読書はしていたけれど、仕事で考えることが多く、頭と体、全身がくたくたで書き留める気力と体力が湧かず、そのまま時間が流れていった。少しずつでも書き留めておきたい、という気持ちはあるので、またこうして書いて…
書籍は武田百合子『富士日記』上巻を読み終えて中巻へ、橋本治『二十世紀』上巻をぽつぽつと読み進める。乗代雄介『本物の読書家』は停止中、週明けから再開したい。 『富士日記』での事象とそこでの感情について直截な書きぶりに思わずギョッとなってしまう…
読書を再開した橋本治『ああでもなくこうでもなく 「日本が変わってゆく」の論 』を読み終えた。感想はほぼ前回書いた通りのまま、そこに鈴木宗男と野村沙知代が入ってきて、その存在の仕方や成り立ちについての橋本治の見解に、そういう見方があるのだなと…
小林信彦『コラムは笑う エンタテイメント評判記 1983~88』、金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ PARTⅡ』を読み終える。 小林信彦『コラム』シリーズはおそらく『コラムの逆襲 エンタテインメント時評1999~2002』を残すのみ、読む機会…
小林信彦『コラムは歌う エンタテインメント評判記 1960~63』『コラムは踊る エンタテインメント評判記 1977~81』を読み終え、『コラムは笑う エンタテインメント評判記 1983~88』を読み進める。その時代の、その頃の文化の一側面、足跡を知るにうってつけな…
今週はマンガをあまり読まなかった。 松本剛「ロッタレイン」は通勤の時に読むものではないかな…と思い、家に置いたまま開かず。来週は読み始めよう。その代わりか、車内では春野友矢「ディーふらぐ!」1~6巻を読み返して、作中の時間と連載の経過時間を思…
読みさしのままにしているマンガを読もう、の流れで雨隠ギド「甘々と稲妻」完結巻を読むため、全12巻を最初から読み通した。 最終話「いってきますとおうちごはん」のラストページ、北海道の大学へと旅立つつむぎがお父さんと小鳥に見送られた後、親子のあの…
週に1回のペースでの読書雑記は今のところ書けている。読みっぱなしではなく、思ったことを書いておけるスペースがあって良かった。間隔はなるべく遠くならずに、その時々の読書で思ったことを書き留めるようにしたい。 * そろそろ今年の半分が終わるので、…
先週ブログを書いてから間を置かずに大塚英志『二階の住人とその時代 転形期のサブカルチャー私史』を読了したので、大まかな感想はその時に書いたものから特に変わっていない。 ジブリ - 宮崎駿作品で国民的な人気を得るようになり、次世代へ歴史と文化を継…
読みさしのままにしているマンガを読もう、ということで冬目景「空電の姫君」3巻と「羊のうた」7巻を読み終えた。いずれも完結巻で、「羊のうた」は幾度目かの再読。 「空電の姫君」3巻は「空電ノイズの姫君」から数えて6巻目、それだけの話を重ねていたっけ…
約2年間積んでいた春場ねぎ「五等分の花嫁」13、14巻、完結までようやく読み終えた。 マガジンポケットにてリアルタイムで読めていたのが12巻収録分まで、その頃から仕事やらなんやらで更新分を積むようになり、気づけば完結しており、次回作「戦隊大失格」…
白倉由美『おおきくなりません』『やっぱりおおきくなりません』を読み終えた。 著者の来歴と近しい主人公の設定から、どこまでが私小説で、どこからがフィクションなのか…という読み方を行いつつ、次第に、殊に作為的に描いている部分での心の揺れ、目の前…
少し間が空いた。 仕事で身も心もくたくたになって、平日は寝る前にちょろっと文章を目に入れるくらいしかできない状態、今週金曜の夜はようやくの休み前となって好きな音楽を聴きながら本を読み進める、もうちょっと緊張は解けてほしいけれど、それはいろい…
舞城王太郎『ディスコ探偵水曜日』上巻を読み終えて、下巻「第四部 方舟」を読み進める。 読み進めると書いたが、上巻の「第二部 ザ・パインハウス・デッド」「第三部 解決と「○ん○ん」」の約450ページに亘るパインハウスでの超目まぐるしい推理合戦( ? )と…
舞城王太郎『ディスコ探偵水曜日』上巻より「第二部 ザ・パインハウス・デッド」まで読み進める。 ……今読んでいるのは『九十九十九』か?と名探偵集結の流れを読みながら思っていたらいよいよ出てきたあの名前たち、そして推理の展開、確認、披露を重ねてい…
ここ最近で読んだもの、読んでいるものを記述する。 ・阿部和重『ニッポニアニッポン』 → 先週に同著者の『グランド・フィナーレ』を読み終えた流れで、こちらを読んだ。 読んでいる中での若さ、向こう見ず、短絡的な思考、ご都合的な解釈にこれは俺だけのも…
ここ最近で読んだものを列挙する。 ・色川孝子『宿六・色川武大』 → いろんな意味でぶっ飛んだ存在感と人をたらしての魅了に満ちた色川武大、阿佐田哲也の最期まで過ごした、従兄弟、妻から見た肖像のエッセイで、 この書き手も様々に飛んでいる視座を持って…
乗代雄介『十七八より』、読み始めて約4ヶ月、集中して数十ページを読んでは休み、また読んでは休みで、ようやっと読み終えた。 緊密で、正直何を言っているのかよく分からない文章が記されている意味を惑いながら考え、つまりほぼお手上げの小説を最後まで…
仕事が正念場に入っているので、しばらくはそちらに振らなければいけない。 読書や映画は少しずつでも行っているので、ここにメモで置いておく。 ○読了 ・山本一生『競馬学への招待』 → 競馬に関する様々な書籍からの引用を交えつつ、馬、騎手、調教師、生産…
仕事で頭がいっぱいいっぱいになりがちで、纏まって本を読めないのが気がかり、ここを書くのも少し間が空いてしまった。 金井美恵子『愉しみはTVの彼方に IMITATION OF CINEMA』を読み進める。 まだ今日の陽は高いが、良い文章を読んだなあと思ったので、こ…
アッバス・キアロスタミ「友だちのうちはどこ?」を観た。 堂々と間延びしたカットと会話へツッコミというか茶々を入れながら、映像に惹き込まれ、締めくくりにそれで良いんだ、そうか良いのかと少し呆然とした。アハマッドの健気さが報われたというか、なん…
金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ』を読み終えて、 タイトルにちなんでいる「鴛鴦歌合戦」がAmazon Primeで観られるので、 良い機会だと思って観た。 ミュージカルで時代劇、その折衷での陽気な歌と表情が観ていて楽しい作品だった…
金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ』を読み終える。 舌鋒の鋭さと、対象への親愛さを隠さない時の美しさをまるまる楽しませてもらったという気持ちで満たされた。こういうエッセイ集は何度も読んでその経験を追憶して自分も辿りたく…
金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ』を読み進める。 読んでいる時間は朝夕の通勤電車内と昼休みでのおおよそ1時間弱( 読書以外に眠って休息していることがほとんど )、とにかくどんどん読みたいものを読んでいきたい。それにつけても…
気づけばここを書くのが2週間経っていた。 どうも平日の半ばから仕事による疲労でへとへとになって、思うように読むことが進まず、よって書くこともなく、うーむ…という感じで日が重なっていった。 * 2週間、休み休みでいろいろなものを読むことは行っていた…
乗代雄介『十七八より』を92ページまで読み進める。 63ページより引用。 地の文に「私」が出てきた!という驚きから引用した。 …いきなり「私」って誰なんだよ!というツッコミを入れつつ、これは、少女が過去を振り返っている回想なのかなと考える。あちら…
約2ヶ月ぶりに乗代雄介『十七八より』を読み進める。 37 - 48ページでの、作中作というのか、主人公( なのだろうか? )の女子高校生がつけている読書ノートの引用を読んでいて、そのリリカルさ、いつでもすぐに感傷的へも触れられるような、 地に着いたこっ…