暗闇のほとりで

読んでいる本についてつらつら書いています

読書状況

やたら読書が捗った1ヶ月だった。
何が要因で捗ったか、それは冲方丁テスタメントシュピーゲル3』下巻テスタメントシュピーゲル3 下 (角川スニーカー文庫)を読んだことにあるだろう。
いよいよ刊行され、一節毎の威力に休み休みしながら読み、どんどんと物語の最後を見届ける気持ちに包まれた後に、締めの一文を目にして、確かに終わった、物語が昇華されていった、という心境になり、そこから、またいろんな本を読んで物語や考えを取り込んでいこうという状態に流れていったのだった。
今微笑ましく思える面影は雛と水無月のタッグ( カップル? )だけれど、作品を思いかえす度に他のキャラたちがぐいぐいやって来ては移りゆくだろう。
一遍読むだけで抑えるには魅力を充分に噛み締められていないので、『オイレンシュピーゲル』からゆっくりと読みかえす。



熊之股鍵次魔王城でおやすみ」1〜4巻魔王城でおやすみ(1) (少年サンデーコミックス)魔王城でおやすみ(2) (少年サンデーコミックス)魔王城でおやすみ(3) (少年サンデーコミックス)魔王城でおやすみ(4) (少年サンデーコミックス)は、魔王城に囚われている幼き姫が心地よい睡眠をめぐって、魔王城で傍若無人に無双する睡眠コメディマンガで、良き睡眠を獲得するためにDIY精神に溢れ、そのための術に容赦がない姫の様子が、子供の屈託のなさをどんどん描き出しているように思えて、姫にはどうかこのまま突っ走ってほしいと願うばかり。
あと、姫のビジュアルも多少あるかと思うけれど、自分が行いたいことをどのように実現するかを、論理的に組み立てて目指していくこのマンガを読んでいて、川原泉の作品を思い出したりもした。そちらも読みかえしたい。



小島信夫『アメリカン・スクール』アメリカン・スクール (新潮文庫)を読みおえた。
去年の夏に同作者の『美濃』を読みおえてからちびちび読みすすめていたので、約1年かけて読んだことになる。気の長い読書だ。
そのなかから直近で読みおえたもので、「馬」、あんたいろんなことを気にしすぎだよ、そりゃ気になることばかりばんばん起きているけども、と知らぬ間に家へ馬小屋が増築されていくという混沌を拓く主人公の様へツッコミながらの読書はとても笑いに満ちていて、気の毒な事象を拓くためにぐるぐる走り回る主人公は存在感がある。妙な頼もしさ。そして締めでの力強い着地。
著者のなんという腕力に翻弄されっぱなしでくらくらしつつ、冒頭を読みかえすと、あんな躍動感のある小説の始め方、ありなのか、と思わせる( 最初読んだ時は特に気に留めなかったのがまた不思議だ )…もちろんありなのだ。小説を読む喜びのひとつが「馬」に、そして他の短編にも詰まっていた!
引用するなら全文引用になるよな、という総体のおもしろさ、本当にすごい小説ばっかりで、時間をかけてでも、最後まで読んで良かった。
この周囲のなかで自分は自分を律さねばならない、忍耐を持って、という一種の息苦しさにもがくなかで、おそろしくきらきらした風景がいきなり現れるのにもやられる。
「燕京大学部隊」「星」「微笑」「アメリカン・スクール」、情景を想像する楽しさを味わっていたのだ。



○夏も真っ盛りで部屋のクーラーをつける日が多くなってきた。年々暑さに弱くなってきて、いろんな飲料をがぶがぶ飲んでは燃費の悪さを思い知る日々。
ざーっと積読本の棚で入れ替えを行っている時に出てきた飛浩隆『グラン・ヴァカンス』グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)を眺めて、そろそろ読めるかもしれない、という気運が高まる。
今年の夏の一冊となるのかな。


○12.9インチのiPadを横向きにしての読書( 特にマンガ )がなんとも快適で、見開きページがはっきりくっきり読めて嬉しい。 これでkindle積読本の消化も進む…はず。
4年使用したnexus7は、普段使いではお役御免で、風呂場での動画再生が主になるだろう。ここまでがんばってくれました。




○前回更新( 6月26日 )から今日までに読んだ本を列挙する。25冊、来月もそれくらい読めるといいな。

・吉田丸悠「大上さん、だだ漏れです。」1巻
オジロマコト「猫のお寺の知恩さん」4巻
三浦靖冬薄花少女」4巻
冲方丁テスタメントシュピーゲル3』下巻
冲方丁天地明察』上巻
雨隠ギド甘々と稲妻」9巻
熊之股鍵次魔王城でおやすみ」1〜4巻
うさくん「マコちゃん絵日記」4巻
諸星大二郎「ぼくとフリオと校庭で」
クール教信者「おじょじょじょ」4巻
橋本治「'89」下巻
オダトモヒト古見さんは、コミュ症です。」5巻
能條純一翔丸」1巻
赤坂アカかぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦」6巻
施川ユウキ「ヨルとネル」
蒼山サグ + 水谷悠珠「天使の3P!」1巻
金井美恵子『道化師の恋』
古井由吉『小説家の帰還 古井由吉対談集』
小島信夫『アメリカン・スクール』
・加納李衣「スローモーションをもう一度」4巻
・ねこぐち「天野めぐみはスキだらけ!」7巻
佐藤正午『豚を盗む』

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