暗闇のほとりで

読んでいる本についてつらつら書いています

雑感


 又吉直樹『東京百景』を読みおえる。「自意識って不死身なんやね」という悟りを読んで、どうしたって震えるのは自分も自意識との付き合い方に四苦八苦しているからだと思うが、この悟りが出た自然さは尊い。逃げ出したくなっても向かってみてその結果を受け止める、その様を経過することによって刺さる風景は幾つもあった。その風景を読めて良かった。そして、自分にとっての風景はどれくらいあるんだろう、どういうものが描けるだろうとも触発されるのだった。こういうエッセイをもっと読みたい。


 太宰治『晩年』より「思い出」を読みすすめる。読んでいる時に頭で再生される声音はもちろん又吉直樹のもの。

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