暗闇のほとりで

読んでいる本についてつらつら書いています

雑感

 いよいよ布団から出るのが億劫な季節が到来した。こたつのセッティングもそろそろか……。

 筒井康隆家族八景』を読みおえる。七瀬が人の意識を読み、めぐり、たどって行き着く物語たちが心にずっしりと来る。その書きっぷりからして、ひたすらおもしろくて怖いものを読んでいた。七瀬は神の存在ではない、七瀬のなかに神に当たる存在はいない、という描写に得心が行く無慈悲で容赦の無い行動に出ることもあれば、咄嗟で何かに縋って生き地獄の沙汰をやり過ごさんとする様にも、七瀬が変わりゆくことを如実に示していて、つづく『七瀬ふたたび』『エディプスの恋人』を読むのが恐くもあり、やはり楽しみが勝る。


家族八景 (新潮文庫)

家族八景 (新潮文庫)

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