暗闇のほとりで

読んでいる本についてつらつら書いています

メガネメガネ〜にやられた

 今週は秋山瑞人イリヤの空、UFOの夏』その2と舞城王太郎『SPEEDBOY!』を読みおえ、ちょろちょろと池波正太郎真田太平記 第四巻 -甲賀問答-』を読みはじめる。
イリヤ〜』の「十八時四十七分三十二秒」前・後編にて、教師が浅羽に対して小言を、相手が聞き入れないのを承知していても垂れる気持ちが分かる、そういう読者の立ち位置にいることを感じながら、若いってのはいいなあ、うん、そうですねえ、と作中にあるように読みながらしみじみとした。
 そして、快活さに満ち、ごった煮が行き着き、過敏なほどの鋭さが外へ上へ内へ下へと突き進む旭日祭が行われるなか、夕焼けの天空と草の海の只中で伊里野と浅羽がマイム、マイムに興じるシーンは最高だった。拳を突き上げ、何を叫んでいるのかも分からずただ、全身を震わせて今ここにある情感を身体の外に放つ、その姿が浅羽から現れるのを読んでいて、ああ良かったと一息つく。この浅羽じゃないと、最前線にいる伊里野は任せられない。
 これから戦況はどうなるのか、そもそもイリヤのいるこちら側は明確な何かとどのような経緯でいかにして戦っているのか、バックアップの体制は維持されるのか、晶穂と伊里野に歩み寄りは見られるのか……次巻以降にこうご期待!ということか。あと、はてなキーワードに載っていた、笹本祐一妖精作戦』全4巻が気になった。サブタイトルも良い感じで、探す物件リストに入ったなあ。


『SPEEDBOY!』は最後の一文がたまらなく好き。心当たりのある文章が多くて読むたびにふひいと呻いたりもしたけれど、終盤で描かれている成雄と楠夏の関係には胸がすいた。時たま去来する、訳のわからない全能感とどのように折り合うか、だよなー……。とてもおもしろかったです!
 次に読む舞城作品は「めくるめく」かな。来月は「ディスコ探偵水曜日」の雑誌掲載分と書籍版を読もう。
 


 マンガは西川魯介「ヴンダーカンマー」1巻/山内泰延男子高校生の日常」1巻/むんこ「まい・ほーむ」3巻/あだち充「タッチ」4巻/めるへんめーかー「星降る森のリトル魔女」4巻/須河篤志つるた部長はいつも寝不足」1巻/押切蓮介「でろでろ」11巻の7冊を読みおえる。
 むんこ「まい・ほーむ」3巻はこれにて最終巻。終盤の展開には、おわー、ああ、うう……と声を洩らしながら、目は離せず、ページをめくる手は忙しなかった。そうでしかない己の決断をして日常に臨んでいるから、この父娘の姿は楽しく、強く、軽やかなものに見えてくるんだろうな……。ごく自然な締めくくりまでを読むことができて良かったです。ラストの舞は、飛びぬけて素敵な女の子というものに違いないですよ……!
 完結してもうこの父娘の新しいお話が読めないと思うとかなり寂しいけれど、ふとしたときに全3巻をまた夢中で読んでいることだろう。俺にとってとても心強いマンガであることは、いつまでたっても間違いないのだ。



 アニメは「世紀末オカルト学院」第1話を観て、毎週の楽しみがまたひとつ増えることになった。ちょこちょこかましているギャグが好みやわー。お話もいわくありげなものが多そうで、どのように展開してどう着地するのか、とても楽しみです。

SPEEDBOY! (講談社BOX)

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真田太平記(四)甲賀問答 (新潮文庫)

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ヴンダーカンマー (1) (リュウコミックス)

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男子高校生の日常 1 (ガンガンコミックスONLINE)

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まい・ほーむ(3) (バンブー・コミックス)

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タッチ (4) (小学館文庫)

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でろでろ(11) (KCデラックス ヤングマガジン)

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