暗闇のほとりで

読んでいる本についてつらつら書いています

読書雑記-阿部和重『ニッポニアニッポン』、舞城王太郎『ディスコ探偵水曜日』など

ここ最近で読んだもの、読んでいるものを記述する。 ・阿部和重『ニッポニアニッポン』 → 先週に同著者の『グランド・フィナーレ』を読み終えた流れで、こちらを読んだ。 読んでいる中での若さ、向こう見ず、短絡的な思考、ご都合的な解釈にこれは俺だけのも…

読書雑記-色川孝子『宿六・色川武大』、阿部和重『グランド・フィナーレ』等

ここ最近で読んだものを列挙する。 ・色川孝子『宿六・色川武大』 → いろんな意味でぶっ飛んだ存在感と人をたらしての魅了に満ちた色川武大、阿佐田哲也の最期まで過ごした、従兄弟、妻から見た肖像のエッセイで、 この書き手も様々に飛んでいる視座を持って…

読書雑記 - 乗代雄介『十七八より』

乗代雄介『十七八より』、読み始めて約4ヶ月、集中して数十ページを読んでは休み、また読んでは休みで、ようやっと読み終えた。 緊密で、正直何を言っているのかよく分からない文章が記されている意味を惑いながら考え、つまりほぼお手上げの小説を最後まで…

雑記 - 最近観たもの読んだもの

仕事が正念場に入っているので、しばらくはそちらに振らなければいけない。 読書や映画は少しずつでも行っているので、ここにメモで置いておく。 ○読了 ・山本一生『競馬学への招待』 → 競馬に関する様々な書籍からの引用を交えつつ、馬、騎手、調教師、生産…

読書雑記 - 金井美恵子『愉しみはTVの彼方に IMITATION OF CINEMA』

仕事で頭がいっぱいいっぱいになりがちで、纏まって本を読めないのが気がかり、ここを書くのも少し間が空いてしまった。 金井美恵子『愉しみはTVの彼方に IMITATION OF CINEMA』を読み進める。 まだ今日の陽は高いが、良い文章を読んだなあと思ったので、こ…

映画雑記-アッバス・キアロスタミ「友だちのうちはどこ?」

アッバス・キアロスタミ「友だちのうちはどこ?」を観た。 堂々と間延びしたカットと会話へツッコミというか茶々を入れながら、映像に惹き込まれ、締めくくりにそれで良いんだ、そうか良いのかと少し呆然とした。アハマッドの健気さが報われたというか、なん…

読書雑記 - 金井美恵子『愉しみはTVの彼方に IMITATION OF CINEMA』、「鴛鴦歌合戦」

金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ』を読み終えて、 タイトルにちなんでいる「鴛鴦歌合戦」がAmazon Primeで観られるので、 良い機会だと思って観た。 ミュージカルで時代劇、その折衷での陽気な歌と表情が観ていて楽しい作品だった…

読書雑記 - 金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ』

金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ』を読み終える。 舌鋒の鋭さと、対象への親愛さを隠さない時の美しさをまるまる楽しませてもらったという気持ちで満たされた。こういうエッセイ集は何度も読んでその経験を追憶して自分も辿りたく…

読書雑記 - 金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ』

金井美恵子『本を書く人読まぬ人 とかくこの世はままならぬ』を読み進める。 読んでいる時間は朝夕の通勤電車内と昼休みでのおおよそ1時間弱( 読書以外に眠って休息していることがほとんど )、とにかくどんどん読みたいものを読んでいきたい。それにつけても…

読書雑記 - いろいろ読み進み

気づけばここを書くのが2週間経っていた。 どうも平日の半ばから仕事による疲労でへとへとになって、思うように読むことが進まず、よって書くこともなく、うーむ…という感じで日が重なっていった。 * 2週間、休み休みでいろいろなものを読むことは行っていた…

読書雑記 - 乗代雄介『十七八より』読み進み

乗代雄介『十七八より』を92ページまで読み進める。 63ページより引用。 地の文に「私」が出てきた!という驚きから引用した。 …いきなり「私」って誰なんだよ!というツッコミを入れつつ、これは、少女が過去を振り返っている回想なのかなと考える。あちら…

読書雑記 - 乗代雄介『十七八より』読み進み

約2ヶ月ぶりに乗代雄介『十七八より』を読み進める。 37 - 48ページでの、作中作というのか、主人公( なのだろうか? )の女子高校生がつけている読書ノートの引用を読んでいて、そのリリカルさ、いつでもすぐに感傷的へも触れられるような、 地に着いたこっ…

読書雑記 - 『古井由吉自撰作品 一』より「行隠れ」 読了

『古井由吉自撰作品 一』より「行隠れ」 を読み終えた。 2015年から読み始めて、3編目「旅立ち」の途中で5、6年止まって、先週読んだ『招魂としての表現』をきっかけに「旅立ち」「落合い」「夢語り」を立て続けに読んだ。 末尾の「夢語り」は、「落合い」で…

読書雑記 - 『古井由吉自撰作品 一』より「行隠れ」 読み進み

平日の忙しさにかまけて、3日坊主になることは目に見えているが、とにかく読書中に感じたことを書きつけてみる。 自他問わず、読後の感想を読むことが好きなのでたまに書いたりするけれど、 読書中に思ったこと、感じたことを流れるままに記し、後で振り返る…

読書雑記 - 『古井由吉自撰作品 一』より「行隠れ」 読み進み

断続的に読み進めていた古井由吉『招魂としての表現』を読み終えて、 著者の初期、中期の作品へのアプローチがしやすくなりそうな手応えを得た。 そこから、2015年に読み始めて、途中で止まっていた『古井由吉自撰作品 一』より「行隠れ」 - 「旅立ち」を読…